海外旅行でクレジットカードを家族で利用するなら、本会員のカードを家族に貸すのではなく、家族カードや各自のカードを使うのが基本です。本会員のカードを家族が使うと、本人以外の利用として規約違反になる可能性があり、紛失・不正利用時の補償にも影響するおそれがあります。
出発前に、誰がどのカードを使うか、海外利用の設定、利用限度額、付帯保険の条件を家族ごとに確認しておきましょう。
家族で海外利用する方法は3つある
家族旅行でクレジットカードを使う方法は、主に「各自のカードを使う」「家族カードを発行する」「本会員のカードを代表者が使う」の3つです。ただし、最後の方法は家族であっても避ける必要があります。
| 方法 | 利用できる人 | 注意点 |
|---|---|---|
| 各自のクレジットカード | カード名義人本人 | カードごとに利用限度額や海外旅行保険の条件を確認する |
| 家族カード | カード会社が認めた家族 | 申込条件、年齢条件、利用限度額、保険の対象を確認する |
| 本会員のカードを家族が使う | 原則として認められない | 本人以外の利用となり、規約違反や補償対象外の原因になり得る |
本会員のクレジットカードを家族に貸してはいけない理由
クレジットカードは、カードに表示された名義人本人が利用するものです。家族の同意があっても、別の家族が本会員のカードを使うことは、カード会社の規約上認められない場合があります。
海外でカードを紛失したり、不正利用が発生したりしたときは、本人以外が使ったことによって補償の判断に影響する可能性があります。暗証番号を家族に伝えたり、カードを預けたりすることも避けてください。
家族が支払いに使う必要がある場合は、その家族名義のカードを用意するか、カード会社が発行する家族カードを申し込みます。
家族カードなら海外旅行で使える
家族カードは、本会員の家族が自分の名義で使えるように発行されるカードです。家族が利用した金額は本会員の口座からまとめて支払う仕組みが一般的ですが、発行できる家族の範囲や年齢条件はカード会社によって異なります。
家族カードを海外旅行で使う場合は、次の点を出発前に確認してください。
- 家族カードが海外の店舗やオンライン決済で使えるか
- 家族カードの利用限度額がいくらか
- 本会員と家族会員で利用限度額を共有するか
- 年会費や発行手数料がかかるか
- 家族カード会員が海外旅行傷害保険の対象になるか
- 保険が自動付帯か、旅行代金などのカード決済が必要な利用条件付きか
家族カードがあっても、本会員と同じ保険内容になるとは限りません。特に、家族カード会員の補償範囲や年齢条件はカードごとに異なるため、カード会社の規約や保険案内で確認します。
海外旅行では家族それぞれがカードを持つと安心
家族旅行では、可能であれば成人の家族それぞれが自分名義のクレジットカードを持つと、1枚に依存せずに済みます。カードの紛失、磁気不良、利用停止、店舗側のブランド非対応などが起きても、別のカードを使えるためです。
ただし、家族全員が同じカードブランドだけを持つと、渡航先でそのブランドが使えない場合に困ることがあります。カードを複数用意する場合は、異なる国際ブランドを組み合わせる方法もあります。
未成年の子どもについては、本人名義のカードを作れるかどうかや、家族カードの対象年齢がカード会社ごとに異なります。子どもが自分で決済する必要がある場合は、発行条件と利用限度額を確認してください。
海外でカードを使う前に確認すること
カードが海外で使える状態でも、設定や限度額の確認をしていないと、現地で決済できないことがあります。出発前に家族分をまとめて確認しておきましょう。
- カードの有効期限を確認する。旅行中や帰国前に有効期限が切れないか確認します。
- 暗証番号を確認する。海外の店舗やATMでは暗証番号を求められることがあります。分からない場合は、出発前にカード会社へ確認します。
- 利用限度額を確認する。家族カードが本会員と限度額を共有する場合、家族の利用分で上限に達することがあります。
- 海外利用の制限や通知設定を確認する。カード会社のアプリなどで、海外利用通知や利用制限の設定を確認します。
- カード会社への連絡先を保存する。紛失や利用停止に備え、カードの裏面や公式アプリに記載された連絡先を確認します。
- 支払い方法を確認する。現地通貨で支払うか、日本円換算で支払うかを選べる場合は、表示された金額と換算条件を確認してから決済します。
利用限度額は、カード1枚ごとではなく、本会員と家族カードで共有されることがあります。必要な旅行費用を家族分で支払えるか、出発前に利用可能額を確認してください。
海外でカードを使うときの支払いと手数料
海外でカードを使うと、現地通貨での利用額に加えて、カード会社所定の海外利用に関する手数料などが加算されることがあります。手数料率や計算方法はカード会社によって異なるため、正確な金額はカード会社の案内で確認が必要です。
店舗で「日本円で支払うか、現地通貨で支払うか」を選べる場合は、どちらで請求されるのかを確認してください。日本円での支払いを選ぶと、店舗や決済事業者が設定した換算条件が適用されることがあります。表示金額や換算レートに納得できない場合は、決済前に店員へ確認しましょう。
海外ATMで現地通貨を引き出す場合は、カード会社の手数料だけでなく、ATM運営会社の手数料やキャッシングの利息などが発生することがあります。ATMを使う予定がある家族は、利用方法と返済条件を事前に確認してください。
海外旅行保険は家族全員が対象とは限らない
クレジットカードに海外旅行傷害保険が付いていても、家族全員が自動的に補償されるとは限りません。対象者は、カード会員本人、家族カード会員、会員の配偶者や子どもなど、カードの規定によって異なります。
また、カードを持っているだけで補償される「自動付帯」と、旅行代金や交通費などをカードで支払うことが条件になる「利用条件付き」の保険があります。次の項目を家族ごとに確認してください。
- 誰が保険の対象になるか
- 旅行開始日と補償期間の条件
- 旅行代金などのカード決済が必要か
- 治療費、携行品損害、賠償責任などの補償内容
- 補償金額と、複数のカードを持つ場合の扱い
- 保険会社への連絡方法と必要書類
カード付帯保険だけで医療費やキャンセル費用などを十分に補えるかは、旅行先や家族の年齢、持病の有無などによって変わります。補償内容が旅行に合っているかを確認し、不足がある場合は別の旅行保険も含めて判断してください。
カードが使えないときに備えて現金と予備の手段を用意する
海外では、通信障害、端末の故障、利用制限、カードの紛失などによって決済できないことがあります。カードだけに頼らず、必要な範囲の現地通貨、予備のカード、カード会社の連絡先を分けて管理しましょう。
家族全員のカードを同じ財布に入れると、財布を失くしたときに支払い手段を一度に失います。本会員のカード、家族カード、予備のカード、現金を別々に保管すると、被害や不便を抑えやすくなります。
カードを紛失した場合は、カード会社へ連絡して利用停止の手続きを行います。カード番号や暗証番号を写真で保存する場合も、第三者に見られない方法で管理してください。
家族で使うクレジットカードの選び方
家族旅行用のカードを選ぶときは、年会費やポイントだけでなく、家族が実際に使える条件を比べることが大切です。
- 家族カードを発行できるか
- 家族カードの対象者と年齢条件
- 家族カードの年会費や発行費用
- 本会員と家族会員の利用限度額
- 海外利用手数料の計算方法
- 海外旅行保険の対象者と利用条件
- 紛失時の連絡方法や緊急カードの対応
- 渡航先で利用できる国際ブランドか
家族カードは支払いをまとめやすい一方、利用限度額を共有する場合があります。家族ごとに支出を分けたい場合や、個別に管理したい場合は、それぞれの名義のカードを使う方法が向いています。
海外旅行で家族がクレジットカードを使うときの結論
本会員のカードを家族に貸すのではなく、各自のカードまたは正式に発行された家族カードを使うのが基本です。
出発前は、家族ごとのカードの名義、利用限度額、海外利用の可否、手数料、旅行保険の対象範囲を確認してください。さらに、カードを複数の場所に分けて保管し、現金や予備の決済手段も用意しておくと、海外でカードが使えない場合に対応しやすくなります。







